同感

そんなに激しいペースで飲んでいたわけじゃないのに
悲しそうに先輩が泣き崩れた
酒のせいもある
泣き上戸の私には、わかる
とはいえ、だ
積もり積もる感情なくしてその行動は起きえない
吐き出したいいらいらとした気持ちもたくさん抱くし
下手すりゃそれが殺意になったりする
そんな気持ちを抑えながらする仕事…感情が洪水を起こすこともあろう
だから、私は受けとめるしかなかった
自分がしてもらいたいように、受けとめるしかなかった
私の行動が記憶に残ることがなかったとしても
その時だけでも受けとめるしかなかった
気持ちがわかるから、まず受けとめてあげたかった

「次に何か辛いことがあったら声掛けてください、飲みに行きましょう」
としか、言えなかったけど
声をかけた瞬間、先輩は泣き崩れた
間違ってはいなかったのだろう

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だからこそ、セックスはいらないから
ただ頭を撫でていてほしいときがあるんだ
ほかには何もいらないから、労をねぎらってほしいときがあるんだ
精一杯やってることを、誰かに認めてほしいときがあるんだ

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この飲み会は、内定者のために開かれたけど
どう考えても、内輪の人間が救われた面が大きいとは思う
いいのかな…
仕事では自分の中で消化しきれない部分があることに
少しでも気が付いてくれたら、それでいいのかもな