色とりどり

百貨店の一階はなんで化粧品なんだろう
夏の日ざしのように
目を刺す白さと、照明
浮き上がるように整列している化粧品たち

そして私は形を無くす

ファンデーションと香水とマニキュアの香りが
胃にもたれる
作られた唇とまなこが
奇妙にゆがむ
白くあかるい世界の、作られたマネキンたち

そして私は姿を無くす